システム化のメリット・デメリットを解説!手間を省く業務の流れとは
どんな仕事をしていても、情報の取得や確認、整理、発信、共有には、社内外の相手とのやり取りに手間が発生するのがつきものです。
社内で書類を共有するにしても、アナログな方法だと、社内に周知するために紙に記入または書式に入力して印刷し回覧、発信者の手元に戻ってくるのは1週間先やそれ以上、またはどこかで留まってしまい周知されていない、などの最悪な事態にもなりかねません。社内回覧する間に、書類が留まらないように声かけなども必要とします。一つ一つの業務にそんな多くの手間をかけるのです。
手間と近い言葉に「手数」があります。時間的意味合いは「手間」、手段の煩雑さは「手数」と言われていますが、業務ではそれぞれ同義として使われることが多いようです。
情報を効率よく整理して共有することで手間や手数を減らすことができるのが、システム化の強みです。
建設業の業務における手間の例
建設業では工事を施工、完成する間に多くの業務を行っています。施工担当者以外にもその上司や上長、他部門の営業部や経理部など、多くの人たちが関わっています。
工事施工の業務を洗い出し、社内構成に落とし込んで、ワークフロー図で表しました。
フロー図の矢印部分を「手間」や「手数」と捉えることができます。上図のワークフローのほとんどには、社内で共有しなければならない情報が発生します。それらの情報を社内で共有するための「手間」や「手数」が、業務の煩わしさを助長している部分は否めません。
情報の社内共有を怠った結果、工事に関する問い合わせを放置し、業者支払の遅延や過払いなどにより会社の信用を損なうこともあり得ます。また、請求先への未請求や未収金回収も滞る事態を招き、会社経営が傾く大きな要因となりえます。
皆さんの会社はどのような方法で情報共有を行っていらっしゃるでしょうか。
システム管理で情報共有も一緒に行えている、という環境であれば一番でしょう。
まだ紙ベースで社内回覧して、回覧後は保管ファイルに都度保管しているといった環境ならば、システム化を検討してはいかがでしょうか。システム化を行うことで、「手間」や「手数」を容易に減らすことが可能となります。
システム化のメリット、デメリット
情報共有化に優れているシステム化のメリット、デメリットをみていきます。
システム化のメリット
作業の自動化による生産性向上
システム化により、定型業務や繰り返し作業を自動化し、生産性を向上させることができます。
業務の属人化を避ける
知識やスキルによる差が出ないので、特定の個人に依存しない業務手順を構築できます。
作業ミスを防ぐ
作業の一貫性を保ち、人間の手作業で発生しやすいミスを防ぐことができます。
業務の品質向上が図れる
システムでデータを管理することで、必要な情報を迅速に取得できます。データベースやクラウドストレージを活用することで、データの可視性とアクセス性も向上します。
データ蓄積が容易
紙ベースで業務運用している場合は、物理的な保管量が計り知れません。データ化することで、低コストでデータ保管でき、必要とする場合に抽出、出力することができます。
分析のしやすさ
抽出されたデータは時系列でまとめられているため、データ分析の負担を軽減します。
人件費などのコスト削減
データ入力や請求書処理などの作業を自動化することで、人件費を削減できます。
業務がルール化される
システム化をする際は業務の具体的な手順やルールを整理し、明確に定義します。これにより、一貫した方法で業務を実行できます。ルール違反の検出も効率的に行えます。
システム化のデメリット
管理者の必要性
システム導入後、運用や管理を継続的に行うために管理者が必要です。管理者の育成や教育を検討する必要があります。ただし、パッケージソフト導入の場合は、製品メーカーが機能保証などの責任を負っているため、社内では運用方法を相談、決定する管理者のみ考慮すればよいでしょう。
不正アクセスのリスク
導入するシステムによっては、不正アクセスの危険があります。クラウド製品の場合は、国内データセンターで厳重に監視され、最新かつ万全の対策のもと安心・安全に運用できます。
今現在、業務の煩雑さや煩わしさを感じたり、スピード感などを求められている場合には、早急なシステム化を検討されることをお薦めします。
システム導入の流れやポイントはこちらの記事で解説しています!
手間や手数はシステム化で減らせる
システム化によりどんな「手間」や「手数」を軽減することが可能でしょうか。工事施工の業務フローをシステム化した場合の変化をみてみましょう。
システム化した場合の業務フロー図はあくまでもイメージですが、システム化による情報の共有が部を横断した状態で行われているため、情報の回覧や確認における「手間」や「手数」が軽減されます。また、申請や承認経路においても、判断するスピードが向上するので「手間」や「手数」を表現する矢印が軽減されます。
もちろんシステム化によっても減らせない「手間」や「手数」は存在します。社内外で対面による打合せなどは除外できませんし、分析結果による経営判断を省くこともできません。
ですが、その周辺や過程における煩雑な「手間」や「手数」はシステム化で軽減や自動化が可能です。
システム化のために、国による補助金などの支援策もあります。
建設業向け原価管理システムの「どっと原価シリーズ」では、システム化によって業務改善をされている導入事例も多数掲載しています。
自社にはどんな補助金が活用できるのか知りたい、ニーズや課題が明確ではないが、システム化することで自社にはどんなメリットがあるのかなど、ご不明なことや問合せたいことがありましたら、お気軽にご連絡ください。