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「製造業」において原理管理システムを導入するメリットとは? システム選定時のポイントも解説

2023.01.31
基礎知識
経営・決算

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もし製造業者が原価を圧縮し、利益を最大化しようとする場合、社内の会計データを収集し、それを精緻に分析することが不可欠になります。しかし膨大な量のデータをマンパワーだけで整理するには限界がありますし、事業が成長していけばそれに比例して会計も複雑さを増していくことでしょう。また、手作業によるヒューマンエラーのリスクもあります。
そんなときに頼りになるツールが原価管理システムです。

今回は製造業において原価管理システムを導入することのメリットと、選択する際のポイントを解説します。

製造業で原価管理システムを導入すると、どのようなメリットがあるか

そもそも「原価管理システム」って?

原価管理システムとは、会社における原材料費や販売費、管理費、労務費などの原価計算だけでなく、経営戦略に役立つシミュレーション機能予算作成機能Excel出力機能などを備えたシステムを指します。

企業は原価を詳細かつ正確に把握・管理することで利益を高めていくことができます。「安く仕入れて高く売る」ということは商売の基本ですが、社会の変化が激しくなっている昨今において、原価もまた大きく変化しています。
漫然と「これまでと同じやり方」を繰り返していると、もし原価が急激に変化していた場合、それに気付くことができず、利益率が一気に低下してしまうかもしれません。 極端な話、がんばって製品を売って1億円の売上を得たとしても、その製造に1億円のコストがかかっていると利益はゼロにしかならないということです。

原価管理システムを利用することで、製造工程のなかで特にコストが高くなっている部分や、無駄な工程などが浮き彫りになり削減すべきコストを分析することができますし、損益計算など経営に不可欠な分析なども支援してくれます。

また、会計ソフト・勤怠管理ソフト・経費精算ソフトなどの既存基幹システムと連携させる機能を持ったものであれば、手計算で原価管理するよりも各種の処理を効率的に行えるのも原価管理システムの強みといえるでしょう。

製造業で原価管理システムを導入するメリット 1:細かな業種ごとの品目の違いに対応できる

製造業においては、製造時に目標(理想)とすべき標準原価 の計算が不可欠になります。理想的な原価である標準原価と、実際の原価との差異を分析することで、どこに余計なコストがかかっているのかを把握することができ、改善策を考えることができます。

また、棚卸時に製品が製造途中の仕掛品として在庫になってしまうとき、仕掛品を棚卸資産として計上したいというケースもあるでしょう。仕掛品には、製品や業種によって「個別原価計算」や「総合原価計算」が必要になります。

業種によって管理する原価の品目が変わることは珍しいことではありません。例えばIT系の製造においては、システム開発費用やプロジェクト原価を管理し、自動車産業では原材料費や加工費のような容易に想像できる原価もあれば、リコールなどに備えた引当金のような業界独特の会計品目もあります。 建設業においては工事発生基準や進行基準、完成基準などを管理します。

このように、各々の会計処理に適合した管理が必要となるわけです。 また、特に製造業という業種は重工業から軽工業まで非常に幅が広く、同じ「製造業」というくくりのなかでも各業界によって慣習がかなり異なってきます。こうした細かな業種・状況ごとの違いにもスムーズに対応することができるのが原価管理システムです。原価を正確に把握・確認することでコストの見える化を実現し、より効率的な戦略の立案が可能になります。

製造業で原価管理システムを導入するメリット 2:損益分岐点を正確に把握できる

製造業の場合、工場や設備投資へのコストが大きく、固定費の多い業種です。そのため損益分岐点が高くなります。

損益分岐点とは、固定費と変動費(支出)と売上高(収入)がプラマイゼロの位置を言いますから、それ以上の売上を出さなければ利益が出ません。最低限損をしないための目安といえるでしょう。もちろん、プラマイゼロだと企業は成長できませんから、いかにプラスの幅を大きくしていくかが経営上の課題といっても過言ではありません。

製造業は、原材料費や燃料費の変動、景気によるカスタマーの購買力など、外部要因の影響を受けやすい側面を持っています。損益分岐点が高いので、原価が高くなり、不景気による一般顧客の買い控えなどで製品の売上が低下すると、ダイレクトに企業の存続に関わってくる業種といえるでしょう。

こうした外部要因に左右されない強靭な企業にするためには稼働率を高めつつ製造コストを抑え、利益を確実に出し続ける必要があります。そのためには、より厳密な原価管理を行わなければいけません。

損益分岐点を把握せずにいることは、ゴールが分からずレースをしているようなものです。ゴールが分からなければ力の配分も分かりません。ゴール前に力尽きてしまうこともあれば、余力を全然残して終わり(もっと上を目指せた)ということもあるでしょう。

但し、 原価コストはただ削ればいいというものではありません。品質を担保できるレベルで調整しなければいけませんし、従業員のモチベーションに関わる面もあります。
稼働率を上げるためにコストをどれだけかけられるか、製造コストを圧縮しなくても十分利益が出るのかなど、闇雲な経営に陥らないためにも、損益分岐点の正確な把握は不可欠といえます。

原価管理システムを使えば、コストを見える化できるので損益分岐点を簡単に把握することができます。

▼原価管理システムの総合的なメリットについては以下の記事でも解説しています。
原価管理システムを導入するメリットは? 基本機能や活用ポイントを徹底解説

どのような原価管理システムが製造業に向いている? 選定ポイントをチェック

腕組みをするビジネスパーソン

「製造原価」を正確且つ簡単に計算できるシステムを選ぶ

製造原価は、 「材料費」・「労務費」・「経費」という基本的な3つの項目に分類 することができます。

「材料費」は、その製品を作る際に必要となるもののコストを指します。機械であれば部品、食品であれば原材料といった具合です。
「労務費」は、その製品に関わる従業員へ支払われるコストです。給与はもちろん、賞与や福利厚生費も労務費にあたります。
「経費」は、材料費や労務費以外のコストです。例えば機械設備の減価償却費や、工場の賃貸費用、水道光熱費などです。

製造原価を上記の3つに分類することで、製造原価を下げるときにどこが削減できるのか検討しやすくなります。しかし原価計算は細かく把握すればするほど分析の精度が上がり、有効な戦略策定に役立てることができます。そのため、製造業の会計においてはさらにそれぞれを 「製造直接費」「製造間接費」に分けることが一般的です。

「直接材料費」は、製品に直接使われる材料、例えば木材を製造するのであれば原木丸太、自動車であればボディに使われる金属類などが直接材料費といえます。
「間接材料費」は、燃料や包装材、寿命の短い工具や器具(消耗品)といったどの製品にどれだけの材料を使ったか数字で表せないものを指します。

なお、A社では間接材料費に計上されている材料が、B社では直接材料費になっていることがあります。どういうことかというと、例えば包装材を多種類にまたがって使用しているのであれば、これは間接材料費になりますが、包装までを含めてひとつの製品とする場合は直接材料費になります。

このように直接・間接の分け方に明確な定義があるわけではなく、企業や製品によって変化することがあるので担当者は注意が必要です。

労務費に関しては、工場で直接製品を作るのに携わっている人員に支払われるのが「直接労務費」です。生産管理など、直接製品に携わらない人員に支払われるのが「間接労務費」です。

「直接経費」は文字通り製品に直接関わる経費で、外注した加工費などは直接経費になります。対して「間接経費」は製品に直接関わっていない経費なので機械の減価償却費や、光熱費など製品ひとつあたりにどれだけのコストがかけられているかを数字で出すことが困難な経費をいいます。

製造間接費は製品に直接紐付けられないので、割り振って処理します(配賦計算 )。計算が手間なことはもちろん、個別に削減していくことができないので、コスト圧縮を検討する場合は現場の稼働状況や経費の流れまで把握しマクロ的に戦略を練る必要があります。

製造業の場合、上記のような経費の細かい分類や、コスト削減のための情報把握をするのに効果を発揮する原価管理システムを選びましょう。各経費を入力していけば必要な経費計算、欲しい情報がすぐに手に入り、時間の節約もできます。

“ころがし計算”に対応し、製造工程や品目構成の変更にも柔軟に対応できるシステムを選ぶ

ころがし計算 とは製造実態に基づき、製造原価を厳密に算出する手法です。

具体的には、製品の工程ごとの製造原価を算出し、工程ごとの原価を積み上げていくことで製品の製造原価を正確に算出する方法をいいます。

こうした計算は工程が複雑化している製造業において、計算がさらにややこしくなりがちです。製造実態にもとづいてコストを積み上げていかなければ原価差異が多額になってしまうので、会計処理には細心の注意が求められます。

しかし、実際の現場では製造工程や品目構成の変更が起こるもの。マンパワーで処理するにも限界がありますし、ミスのリスクも増えてしまいます。

原価管理システムは、そうした事態に柔軟に対応してころがし計算を行ってくれるものを選ぶといいでしょう。

工場ごとや製品ごとの利益獲得能力の判断に役立つシステムを選ぶ

原価管理システムは、工場ごとの原価計算、製品ごとの原価計算、標準原価と実際原価を組み合わせた差異分析、といった様々な機能を活用し、製品別の収益性を判断できることが理想的です。

例えば・・・
◆工場ごと、製品ごとに仕入伝票を集計し、原価と利益を一覧で把握できる。
◆仕入・売上・入金伝票を遡って修正・追加・削除が行える。
◆間接経費から仕入伝票(原価配賦)を作成し、各工程に配賦する。
◆各工程の進捗率入力によって見込み売上、現時点の損益額が分かり、月次単位で収益が把握できる。
◆部門別に生産性向上に必要な指標を集計する。
◆グラフによる見える化 。

上で挙げたような製造業向けの機能を備え、利益獲得能力の判断に役立つシステムを選ぶのがおすすめです。

多言語・他通貨に対応できるシステムを選ぶ

製品の原材料によっては海外から購入することでコストを圧縮するケースも多いと思います。また海外でしか手に入らない原材料も珍しくありません。

そのとき避けられないのが、海外との交渉です。こうした企業は原価管理システムも多言語に対応しているシステムが便利でしょう。国ごとの商法や税法、書類の仕様などを標準でフォローしているシステムを選びましょう。

無駄を省いて利益を最大化したい製造業には、原価管理システムが有効

製造業は損益分岐点が高い分、ハイリスク・ハイリターンな業種といえ、利益を高めるには顧客開拓とともに原価を圧縮する必要があります。

コストを見える化することで、経営分析を行い、業務の最適化が可能になります。その際、製造業に合わせた原価計算ができる 原価管理システムを選択することがポイントになります。

ころがし計算や工場ごとの分析、多言語対応など、豊富な機能を備える原価管理システムもあるので、自社に最適なシステムを選ぶためにも、資料請求をして比較検討するといいでしょう。もちろん、導入後の手厚いサポートなど サービス面も外せません。昨今ではクラウド型など、使いやすさと柔軟性を重視したシステムも登場しています。

原価管理システムを導入し、業務の最適化、利益の最大化を目指してください。

どっと原価シリーズの製品機能の詳細や
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