「石川四季の会の解散の集い」に参加して
一昨日、石川県の料理人が中心となって開催されてきた「石川四季の会の解散の集い」が開かれ参加してきました。
石川四季の会は、金沢市内のANAクラウンプラザ金沢の総料理長であった川上清さんが、年齢が50歳にもなると勉強しなくなってしまう。そうならないためにも、自身のこれまで勉強してきた技術やノウハウを、洋食・和食・中華など様々な分野の料理人の人たちに公開するとともに、お互いのノウハウを学び合う事で、それぞれの腕を磨きあうことと、石川県の食文化のレベルアップにも繋がればという熱い思いで、15年ほど前に作られました。最初は、いろんな料理人に呼びかけましたが、”何を馬鹿な事を考えるんだ”と取り憑く島もない状態であったようです。ですが熱心に呼びかける事で、130名の料理人が集まりスタート、互いが腕を磨き合い、また、石川県の料理を全国に広めていくきっかけにもなりました。コロナ中は、この会も開催することが難しくなりましたし、開催できる今は、インバウンドによる人手不足などもあって、なかなか料理人を集めることが難しくなり残念ながら解散となりました。ですが、多くの料理人が、たとえばお出汁を取るにも、和洋中や料理人それぞれのアプローチの仕方がいろいろあり、それを学ぶ事で刺激になり、それぞれが腕を磨く、とても良い機会になったという事でした。
自分の知識を人に伝える事、教えることは、自身の知識を整理をするきっかけにもなり、また、教えたことで自身が違うノウハウや高い知識を学ぼうとする意欲にもつながります。石川四季の会のように成長しよう、成長したいと思う人が集まれば、その組織やグループ・チームは磨かれます。
私は、営業第一線でやっていた頃、営業の皆さんに自分の知識は、どんどん教えていきたい、だけれど、その分自分も勉強して、皆さんには負けない営業として頑張っていくと自分自身を鼓舞しながら頑張っていました。それは、自分自身を磨くことでもありましたが、自分一人ではやることに限りがあり、自分の分身を多く作ることで、これまでやってこれなかった事にチャレンジすることができると考えたからです。石川四季の会の解散はとても残念に思いましたが、この会を作った人たちの心意気はこれからも石川県の食文化にととまらず、いろんな人や文化を育てるという意義を教えてくれたように感じます。