会社を退職した理由と会社の信用
私がパナソニックグループを退職した理由と会社の信頼についてお話をしたいと思います。
パナソニックグループを退職したのは、31歳の時でした。退職理由はユースウェア会社を作りたいという事でした。当時、中小企業にソフトを売っても操作指導料はいただけませんでした。ソフトウェア、ハードウェアは買っていただけるのに使うためのサポート料はいただけないといのは、結果として、うまく使えない事にもなってしまい、お互いに良くない。だから使うというサービスをユースウェアという造語を作り世の中に広めていこうと、ユースウェア協会が設立されます。これをビジネスにしていきたいと退職を決意しました。
創業する事が退職の理由となったことで、たくさんの上司からアドバイスをいただきましたが一番、印象に残っているのは経理責任者の方からのアドバイスでした。「三國君、経営者は知力・財力・人脈が必要です。知力は、コンピュータ知識で、これまでつけてきたのだろうと思う。人脈はわからないが、これまでの営業経験である程度、色んな応援してくれる人もいるのだろう。しかし一番、大切なのは財力だと思う。財力はもっていたら良いというのではなく、お金の管理をしっかりと目配せするということです。いくら稼いで、いくらお金が出ていって、いくら残っているのか、そしてこれからどうなっていくのか?これをしっかりと管理できないと経営者は、いずれ会社を潰すことになります。経理をずっとやってきて、いろんな経営者をみてきたが失敗をする経営者は、お金の管理がずさんであるのは共通しています。」とアドバイスをいただきました。
このアドバイスは、我が社を創業しても、ずっと大切にしている事ですが、我が社は、これまで経営的に非常に厳しい時もありましたが、仕入させていただいた仕入先への支払い遅延を当たり前かもしれませんが、1回もやっていません。だからこそ買っていただいたお客様への代金の回収もしっかりやっていかねばならない、というのが信条です。支払も入金も管理がずさんで、まあこの位いいや。とルーズになっていくことで、社内のルールや経営全体もルーズになってしまうかも知れません。そしてあげく社外から信頼されない会社になっていき、売上も低下していく。そんな会社には絶対になってはいけないと思います。
お金はとても大切なんだという意識を社員全員が持って会社の信用・信頼を積み重ねていきたいと思います。