飛騨古川で感じた誇り
先日、岐阜県飛騨古川に妻と1泊2日で出かけてきました。
飛騨古川は金沢・名古屋からだと車で2時間程度でいける比較的近い観光地で、NHKの朝ドラ「さくら」の舞台になった和蝋燭などでも知られているまちです。
まず、最初に和蝋燭「三嶋屋」さんに伺うと、「こんんちわ、どうぞ入ってゆっくりと見ていって下さい」と言われ、その三嶋さんから、ご自分の名前を名乗られ、よろしくお願いしますと挨拶をされました。初対面なのにフルネームで挨拶されると、こちらもしっかりとお話をお聞きしなといけない雰囲気にもなり、和蝋燭から洋蝋燭に変わっていった蝋燭の変遷、そして和蝋燭が売れなくなっていった事、そしてそのために自分で新しいインテリアやりラクゼーションに使ってもらえればと考案した製品を世の中に出したことで、少しづつ和蝋燭が見直されるきっかけになったこと、そして、そうすることで全国のお寺・神社からも注文が入り始めた事、また、神棚や仏壇への思いなどを30分以上話して下さりました。実際に和蝋燭を作りながら、いろんな話をして下さったご主人は、サラリーマンを退職し7代目として引き継いだからこそ、和蝋燭の商売を客観的に見て、どうすれば生き残れるのか、また飛騨古川の街を元気にできるかを考え、そこに誇りを持って生きている人だと感じました。
次に、宿泊した温泉旅館「八つ三館」の大女将のおもてなしの素晴らしさでした。この旅館は明治、昭和、平成の3つの建物と客室がある歴史ある温泉宿です。この旅館は「ああ野麦峠」という映画の舞台にも使われた
これまで泊まった温泉旅館にはない、とっても歴史とおもてなしを感じる、素晴らしい旅館でしたが、大女将の接客には本当、感心しました。お風呂帰りに廊下を歩いていて、ちょっと質問すると少し、館内を案内してくれ、後ほど、食事の時にご挨拶に伺った時に、もっと詳しくお話ししますね。と言ってくださり、食事の時にきて20分程度、宿の歴史を丁寧に話して下さりました。そして、その時に明日、大広間もすごいから見て行って欲しいので、誰かに案内してもらって下さい。と言われたので翌朝、見せて貰いました。その大広間は100名の宴会が優にできる大きな部屋で映画のロケにも使われたところだったのですが、チェックアウトする時に、改めて大広間は見られましたか?1本の木は見られましたか?と聞かれるので、1本の木って何ですか?と聞き直すと、それは大切なものをご紹介していない、といって改めて大女将が案内してくれ、屋根を支える木が30メートルほどもある1本の木で支えられ、釘一本使われていない有形文化財にも指定されたものである説明を受けました。
三嶋屋さんも八つ三館の大女将からも感じたのは、仕事への誇りと、飛騨古川への愛情です。私たちも建設業原価管理への誇りと、ソフトウェアや会社への愛情を改めて、お客様やパートナー様にも感じていただける、それを大切に考えたいと思います。